2016年06月23日

イマドキ思春期の悩みとモヤモヤ

イマドキ思春期の悩みとモヤモヤ
平成28年6月20日(月)
於 西別院

昨年、京都と東京で開催したところ、
大変充実した内容だったそうで、
今年は3か所で開催されることとなりました。

思春期の若者と接する大人たちのための、
講演とシンポジウムです。
本当に微力なのですが、
運営のお手伝いをさせていただきました。

平日にもかかわらず、
広い本堂に300人弱の関心ある方が来て下さいました。
西別院に来るのが初めてという方も多かったようです。

岩室紳也先生は、
泌尿器科医で、
コンドームの達人と呼ばれているそうです。
YOU TUBEの動画が有名だそうです。

コンドームの正式なつけ方の話もありましたが、
もっと大きな視点での、
自分の居場所、関係性の構築が必要という話でした。

「絆」の読みは、(きずな)と(ほだし)
(ほだし)とは、結びつきによる足かせ、煩わしいもの。
(ほだし)を嫌って、(きずな)まで無くしてしまった。
しかし、経験でしか学べないことは、
関係性の中でしか学べない。
お互いさまの心をもって、
対話をしていこう。

自立は、依存先を増やすこと。
希望は、絶望を分かち合うこと。

松本俊彦先生は、
精神科医。

若者のリストカットの話でした。
リストカットをしたことある人は、一割にのぼる。

もし、誰かのリストカットを知ることができたら、
(打ち明けられたら)
感情的に対応するのではなく、
医学的に対応し、
その背景を考えていくことが大切。

「なんで切ったんだ」
「もうするなよ」
は言ってはいけない。
なぜなら、
切ることでしか現実から逃げられなかったから。

「よく打ち明けてくれたね」
リストカットが良いか悪いかの価値判断をするのではなく、
そうするにいたった(そうせざるをえなかった)
その子の背景を知り、対処することが大切です。

悩みを抱えた子どもは、
なかなか大人には相談しない。
しかし友人には相談することが多い(35%)
相談された子どもから、
本当に救ってくれる大人への道筋をつくることが大切。

そして、
紅音ほたるさん
タレント、元AV女優
を加え、
本願寺派僧侶の
古川潤哉さんを
コーディネーターとして、
パネルディスカッション。

アダルトビデオは
ファンタジーとしてつくっていたので、
それを性の教科書としてはいけない。
(カット割りをして、
皆コンドームはつけてます)

といった生の声を聞かせていただきました。

PTA会長をする中でも感じていた、
子どもにとって、
家庭と学校以外の、
複数の大人と関わることが重要だな、と
あらためて感じました。
家族ぐるみでの付き合いや、
特に他人のお父さんの価値観と触れる機会が大切。

子どもの狭い世界だけではなく、
大人の広い世界を知れば、
自殺したいと思った時も逃げられるかもしれない。

居場所、関係性、依存先、
今の世の中に少なくなってきたその場所に、
お寺がなりえるのではないか、
そのような思いをあらためて感じた一日でした。  

Posted by わか at 19:17Comments(0)TrackBack(0)その他